わかってくれた〜共感〜
2001.5 主山しのぶ


5月合宿でのことです。
中村さんの次男、諭律(あきのり)君(1歳9ヶ月)。
狭い台所の冷蔵庫の前で、なにかにひっかかって転び、泣く。
恵美子さん(諭律君母)に向かって、転んだ場所を指さして訴える。
恵美子さんが
「どうした?ああ、ここね、これにひっかかったんだね。」
と言いながら痛いところをなでる。
だんだんおちつく諭律君。

これは、森さんに伝授してもらったことの一つで、自然育児の会ではよくある光景です。
「原因(なにかにつまずいた)があって結果(ころぶ)がある」ということを子ども自身が確認すると、泣いていた子が不思議と落ち着くのです。言葉もままならないあかちゃんでも、そんなことがわかるのか、と驚いたものです。
今回、この諭律君の表情を見ていたら、「原因と結果を確認したから落ち着いた」というだけではなく「大好きなお母さんが、僕のことわかってくれた」「共感してくれた」から落ち着いたのではないか、と思いました。<原因、結果の確認>の、もう一つの側面を発見した気がしました。

こんなに小さいうちから、親に共感してもらうことで気持ちが落ち着くんだ、と改めて思いました。大きくなって難しい時期がきても、親が「わかってくれている」ことが、どんなに気持ちの支えになるか、今中1の子を持つ母として、つなげて考えました。
また、中村さんが日頃子どものことを大事に考えて育てているからこそ、こういう関係が成り立っているのだと思います。



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