「謝らないで」
〜子どもを一人前に扱う〜
2003.12.14 主山しのぶ


今から10年以上前の記憶が、先日ひょんなことから出てきました。これも印象的なできごととして、私のその後の育児に影響を与えてくれた出来事でした。

光が丘公園のあけぼの橋付近、水場のあたりだったと記憶しています。森さんの三男、元くんが2歳くらいだったと思います。元君が手に持って遊んでいたチカラシバが、そばにいた森さんの目に入ってしまうというアクシデントがありました。森さんはすぐに水で洗っていましたが、とても痛そうで、目が真っ赤になっていました。元くんは、痛そうにしているお父さんのそばで「どうしよう・・・」という表情。そのチカラシバは、私が元君に手渡したものだったので、「ごめんなさい。私も渡してしまったから・・・。」と謝りました。

そのとき森さんは、
「あなたが謝らないで。子ども(元)はあなたが悪いと思う。おかしくなる。」と言いました。

森さんのきっぱりした言い方に、まだ慣れていなかった私は「叱られてしまった・・・」一瞬「なんで?」と思ったのですが、気をとりなおして、よくよく考えると、とてもよくないことだったことがわかりました。元君が、自分がやってしまったことと、その結果を結びつけて考えているのに、私が謝ることによって、横からその大切な成長の機会を邪魔していることになるのだということに気がついたのです。



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