公園について−考えの変化
2003.9.4. 南 奈央


文美さん、正子さんと話していて、これも「幸福についての考えの変化」のひとつになるのかなと思ったことです。とても小さなことですが。

つくばに引っ越してきたのは2000年4月。家から徒歩5分程度のところに県立の大きな公園がある。緑が多く、広くていい公園だな、と思った。妊娠中だった私は運動不足の解消を兼ねて毎日のようにウォーキングに行っていた。出産後も琉介をベビーカーにのせ、犬を連れてよく散歩しに行った。一人目の子供でまだ子育てに余裕のない私は、他の公園に行こうとも思わなかった。

はだしんぼと出会って、遊具のない公園で遊ぶのが普通になった今、その公園には魅力を感じられない。年中工事をしている。そしてどんどん「変な風に」変わっていく。公園入り口に大きなモニュメントができた。(1000万円かけて作ったとか。)公園内の周回コースにはすべてランニング用の舗装がされた。(これもすごく高いそうだ。)池のそばの芝生広場には、その芝生を突っ切るように小石を敷き詰めた道が作られた。池にかかっている小さな橋からはいつも子供が魚を覗いて見ていたのに、落下防止用の大きな柵が取り付けられた。並木道からサッカー場へ入るところには幅5mくらいの道が作られた。そこには大きな木がたくさんあったのに、あの木はどこへ行ったのだろう?こんな変な工事にお金をかけるなら、もっと別のところに使ってほしい!といつも思う。

でも、我が家を訪れる親類や友人をその公園に連れていくと、必ず「いいねえ、こんなにいい公園が家の近くにあって。」と言われる。「そんなにいい公園だとは思わないんだけれど。」というと不思議そうな顔をされてしまう。
こんな人工的な公園が近所にあっても私はちっとも嬉しくない!でも、はだしんぼと出会っていなかったら、こんな風に思うことは無かっただろう。

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